42-14
ローマの三段櫂船
建造年/年代: | 100BC頃 |
国籍/建造地: | ローマ帝国 |
縮尺: | 1/72 |
キット/自作: | 自作 |
製作者: | 牧野 忠孜 |
製作期間: | 1年 |
ローマ帝国の軍船で、3段の櫂と横帆によって航行できた。武装としては、敵艦に衝突して穴をあけるための衝角、乗り込むための可動橋、大投石器(カタパルト)及び火矢を打ち出す城塞などを備えていた。
製作はZBEZDAのプラモデルおよびネットで入手したレリーフからの復元図を参考にした。この船の時代は紀元前100年頃と古いため資料が少なく不明な点が多い。
42-15
バイキング船
建造年/年代: | 9世紀 |
国籍/建造地: | ノルウェイ |
縮尺: | 1/50 |
キット/自作: | Amati |
製作者: | 高橋 利夫 |
製作期間: | 8ヶ月 |
コロンブスより以前に北アメリカ大陸に行っていたというバイキングの船。オスロには発掘された埋没船を展示している博物館がある。
バイキング船を見た人が「今までこれほど美しい船を見たことがない」と言っていた話を聞いて、作って手元に置きたい、と思った。完成時の模型の大きさも手ごろで、短期間で製作できると高をくくっていたのだが、手こずった。キットの箱には「3歳以下の子供さんには薦めない」と書かれているのだが・・・
42-16
ヨット・メアリー
建造年/年代: | 1646 |
国籍/建造地: | イギリス |
縮尺: | 1/54 |
キット/自作: | Mamoli |
製作者: | 松下 利夫 |
製作期間: | 4ヶ月 |
チャールズ2世にアムステルダム市が寄贈したヨット。すっかりヨットに魅せられた王は在位中に28隻もの王室ヨットを所有することになる。ヨットとは王室の遊艇のことで、現在でも王室専用艇は帆船でなくともヨット(ロイヤル・ヨット)という。
42-17
チャールズ・ヨット
建造年/年代: | 1670年代 |
国籍/建造地: | イギリス |
縮尺: | 1/64 |
キット/自作: | Woody Joe |
製作者: | 市川 三郎 |
製作期間: | 10ヶ月 |
帆船模型教室講師として10ヶ月にわたり受講生の皆さんと一緒にこの船を製作してきました。
このキットは当会の大先輩である白井先生が監修され、帆船模型の基本的な技法を学ぶには最適なキットであると改めて感じました。初心者が大半の教室でしたが、受講生の皆さんが課題を一つひとつクリアーしながら、完成まで仕上げて行くお手伝いが出来たことに感謝しております。
42-18
スウェーデンの砲艦
建造年/年代: | 1775年 |
国籍/建造地: | スウェーデン |
縮尺: | 1/48 |
キット/自作: | Amati |
製作者: | 山下 純一 |
製作期間: | 1年2ヶ月 |
船体が小型の割に搭載砲は大きく、大型艦の行動不可能な所を補足する目的で建造された。特に、フィヨルド地域では敵陣深く突入し、奇襲攻撃等で威力を発揮した。砲を後方に向けて設置しており、帆と櫓を併用して風上にも自由に方向転換ができ、砲身は常に縦方向に発射するので、発砲の反動を船首尾線で吸収した。
1枚の図面しかなく,船体を組上げるのに苦労した。キットに入っている部品(キール・フレーム・滑車等)には満足できず、別材で自作した。船全体に渋さを出すよう塗色せず、なるべく木の材質を活かした仕上げとした。
42-19
レディ・ネルソン
建造年/年代: | 1800年頃 |
国籍/建造地: | イギリス |
縮尺: | 1/64 |
キット/自作: | Victory Model |
製作者: | 堀岡 長紀 |
製作期間: | 2年 |
18世紀後半から19世紀初頭にかけての典型的な英国海軍のカッター・モデルである。このタイプはスピード性能が高く 小回りが効くことなどにより、密輸船の取り締まりなどの沿岸警備に多用された。また、艦隊内にあっては、偵察・連絡・郵便用に活用された。
キットではセールなしの仕上げとなっていたが、セールを付けて完成させた。
42-20
越通船(おっとせん)
建造年/年代: | 1851 |
国籍/建造地: | 薩摩 |
縮尺: | 1/48 |
キット/自作: | 自作 |
製作者: | 霞 崇 |
製作期間: | 8ヶ月 |
島津藩主 島津斉彬の命により藩士の田原直助や船大工らがアメリカから帰国し、薩摩に逗留していたジョン万次郎から教授され、スクーナーや捕鯨船の模型などを製作、洋式船の操縦などを学んだ。このジョン万次郎の情報を参考に、田原らが設計・建造したのが越通船と呼ばれる小型木造船である。
構造は和洋折衷で、西洋風に肋材強化された船体を持つ一方、甲板の張り方や舵は和船であった。2本マストで和船風の四角い横帆を中心からずらして張った変則的なラグスル帆装を有した。
42-21
ファントム
建造年/年代: | 1868 |
国籍/建造地: | アメリカ |
縮尺: | 1/94 |
キット/自作: | Model Shipways |
製作者: | 松下 利夫 |
製作期間: | 3ヶ月 |
当初、ボストン港のパイロット・ボートとして建造され、その後 ニューヨーク港で活躍した水先案内スクーナー。切り立った船首水切り、シャープな船首水面下の形状、独特の船体はスマートである。
42-22
勝利の女神とバイリーム
建造年/年代: | 500BC頃 |
国籍/建造地: | ギリシャ |
縮尺: | 1/22 & 1/44 |
キット/自作: | 自作 |
製作者: | 加藤 史郎 |
製作期間: | 1年 |
ニケ像は帆船軍艦の船首像に多く用いられている。これらはルーブルの「サモトラケのニケ」を参考にした習作です。女神が天空から軍船上に舞い降りる瞬間で、前足は甲板に着いたが、後足はまだ宙に浮いている。翼は閉じる前の微妙な状態です。
人物像はとても難しく、形の狂いが他人には判るのに自分では客観的に見られない。そこで、鏡や写真で確認、人に指摘してもらう、時間を置いた見直すなどして修正を繰り返す。特に「一本作り」は削り過ぎや折れで失敗するので太めになる。さらに練習を重ねて、良いものを作りたい。
42-22
Nike and Bireme
Period: | 500 BC |
Nationality: | Greece |
Scale: | 1/22 & 1/44 |
Kit: | Scratchbuilt |
Built by: | Shiro Kato |
Work devoted: | 12 months |
42-23(特別展示)
ラ・フルール・ド・リ
建造年/年代: | 1660 |
国籍/建造地: | フランス |
縮尺: | 1/96 |
キット/自作: | 自作 |
製作者: | 坪井 悦朗 |
製作期間: | 2年6ヶ月 |
手漕ぎガレー船。船名は「ユリの花」の意。フレーム146本の製作にシャムツゲを使った。柔らかくて作りやすかったが、後で狂ってきて修正が面倒な作業になった。
42-23
La Fluer de Lis
Period: | 1660 |
Nationality: | France |
Scale: | 1/96 |
Kit: | Scratchbuilt |
Built by: | Etsuro Tsuboi |
Work devoted: | 2 and half years |
42-24(特別展示)
ラ・ルノメ
建造年/年代: | 1744 |
国籍/建造地: | フランス |
縮尺: | 1/64 |
キット/自作: | 自作 |
製作者: | 加藤 史郎 |
作期間: | 5年 |
強いチューリップ型の船体断面に短い船首の典型的なフランスのフリゲート艦。構造模型製作のコンセプトは ①本物を作る。②本物と同じ材料を使う。③百年経っても壊れない。船体はツゲ材、ケースはチーク材で自作。マストは7材、旗竿等は4材の木組みにピアノ線を入れ、反りを防止。
難しくて楽しいのはニケ像で写実性と気品をだすことだった。この時代の船は強度を出すために船倉内の側板は斜めに張られて、桁は三材を木組みにし、当時の技術、知恵に思いを馳せると楽しい。
42-24
La Renommée
Period: | 1744 |
Nationality: | France |
Scale: | 1/64 |
Kit: | Scratchbuilt |
Built by: | Shiro Kato |
Work devoted: | 5 years |
42-25
ル・アンビシュ
建造年/年代: | 1680 |
国籍/建造地: | フランス |
縮尺: | 1/72 |
キット/自作: | 自作 |
製作者: | 吉田 哲朗 |
期間: | 6年 |
ルイ14世時代のフランスの80門戦列艦。1692年のラ・オーグ沖海戦でトゥールビル率いるフランス海軍は英国の焼き討ち攻撃により、旗艦のル・ソレイユ・ロワイヤル(作品31)が座礁した。その時、提督旗を移したのがこの艦であった。
42-26
ル・リボリ
建造年/年代: | 1807 |
国籍/建造地: | フランス |
縮尺: | 1/60 |
キット/自作: | 自作 |
製作者: | 土屋 勝司 |
期間: | 10ヶ月 |
42-26
Le Rivoli
Period: | 1807 |
Nationality: | France |
Scale: | 1/60 |
Kit: | Scratchbuilt |
Built by: | Katsuji Tsuchiya |
Work devoted: | 10 months |
42-27 (特別展示)
オランダ海軍省の造艦会議
建造年/年代: | 18世紀 |
国籍/建造地: | オランダ |
縮尺: | 1/33 |
キット/自作: | 自作 |
製作者: | 坪井 悦朗 |
作期間: | 10ヶ月 |
セイモア・ルーカスの「オランダ軍の新幹事」という絵をモチーフにしたもの。全長55mmのこの船も、細かな彫刻で飾られている。40年以上前の作品である。
42-28 (特別展示)
HMS カンバーランド
建造年/年代: | 1774 |
国籍/建造地: | イギリス |
縮尺: | 1/60 |
キット/自作: | 自作 |
製作者: | 土屋 勝司 |
作期間: | 1年8ヶ月 |
イギリスのデットフォード造船所で建造されたエリザベス・クラスの74門艦。グリニッジ海事博物館の1/48図面を、1/60に縮小して製作した構造模型で、イギリス艦の特徴であるダブル・シングル・ダブルのフレーム構造とデッキ・ビ-ムのハメ継ぎなどを再現した。
42-28
HMS Cumberland
Period: | 1774 |
Nationality: | England |
Scale: | 1/60 |
Kit: | Scratchbuilt |
Built by: | Katsuji Tsuchiya |
Work devoted: | 1year 8 months |
42-29 (特別展示)
HMS ベローナ
建造年/年代: | 1760 |
国籍/建造地: | イギリス |
縮尺: | 1/75 |
キット/自作: | 自作 |
製作者: | 久保田 榮一 |
作期間: | 1年 |
英国海軍の74門艦。設計は有名なトーマス・スレード卿。1818年に英国の造船所で解体されるまでオランダに拿捕されたり、西インド諸島からバルト海まで数奇な運命をたどった。
外板を貼らずに船体のフレーム(シングルとダブルフレーム)を見せた構造模型。舵輪と舵の連動、船体内部各甲板の工作には毎回苦労する。Conway社 Anatomy seriesの同船の本を参考にした。
42-29
HMS Bellona
Period: | 1760 |
Nationality: | England |
Scale: | 1/75 |
Kit: | Scratchbuilt |
Built by: | Eiichi Kubota |
Work devoted: | 1year |
42-30
オネイダ
建造年/年代: | 1809 |
国籍/建造地: | アメリカ |
縮尺: | 1/48 |
キット/自作: | Lumberyard |
製作者: | 彦沢 正明 |
作期間: | 約 400 時間 |
1812~14年の北米・植民地戦争の合衆国海軍16門ブリッグ。船首の32ポンド砲を取り外す際、揚陸に失敗し海岸の泥に砲車まで埋まった。町の人々はこの状態の砲を「老いた雌豚」と呼んだ。
1812年にこの地に英軍が襲来し、町にこの船の引き渡しと降伏を要求したとき、英艦の放った32ポンド弾がこの放置された砲の傍らに落下した。一市民がこの砲弾を掘り出して、この砲に詰めて打ち返した。砲弾は英艦ロイヤル・ジョージの船尾から船首まで掃討して、多数の死傷者を出した。この反撃に英艦は踵を返して撤退した。喜んだ町の人々はこの「老いた雌豚」を称えて歓声を上げたと云う。
42-30
Oneida
Period: | 1809 |
Nationality: | America |
Scale: | 1/48 |
Kit: | Lumberyard |
Built by: | Masaaki Hikosawa |
Work devoted: | About 400 hours |
42-31(特別展示)
ル・ソレイユ・ロワイヤル
建造年/年代: | 1669 |
国籍/建造地: | フランス |
縮尺: | 1/48 |
キット/自作: |
自作 |
製作者: | 村石 忠一 |
作期間: | 3年 |
ルイ14世時代のフランス100門艦。舷側窓上の人物がルイ14世本人かとおもわれます。
本艦はトゥールビル提督の旗艦としてイギリスを相手にビーチィ・ヘッドの海戦、バリフルールの海戦などに指導的立場として参戦した戦艦です。1692年6月2日にシェルブールの海岸でその生涯を終えました。パリ海洋博物館の写真より図面化して製作しました。