Photo Gallery of the 28th Annual Exhibition 2003
18世紀の帆船-2
28-27
ビクトリー
H.M.S. Victory
1765 イギリス
1/300 スクラッチビルト
坪井悦朗 Etsuro TSUBOI
全長34㌢㍍のミニチュアビクトリーで昨年に続いての出品であるがものが小さいために作り直しの連続に鳴った。ロープをクリートやビレイピンに結んだり、滑車に通す作業でジブブームを3回も折った。デッドアイ下のチェーン(0.15㍉の真鍮線)を黒くするのに、ガンブラックを薄めて腐食染めしたら1年間で切れるところがでてきて、その補修には非常に手間取った。これからも切れていくかと思うと戦々恐々である。
28-31
バウンティー
H.M.S. Bounty
1784 イギリス
1/64 マモリ社
渋谷 篤 Atsushi SHIBUYA
英国海軍で起こった叛乱で歴史に名を残した船であるが、実船は英国海軍が民間の船を購入し改装して特別任務艦にしたもの。アフリカからの奴隷の食料用にタヒチ島にあるパンの木を植民地に移植させるために出航したが、ブライ艦長の過酷さに帰路で叛乱が起きた。この模型のキットには帆の図面がなかったので、同時代の帆船のセールを参考にして帆を製作した。
28-33
ハンター
Hunter
1797 イギリス
1/72 マモリ社
高橋恒夫 Tsuneo TAKAHASHI
英国海軍が密輸業者の取り締まりのために建造した武装カッターで大砲12門にカルベリン砲14門を装備していた。頑丈で操船のし易さから密輸取り締まり以外に沿岸警備、敵情偵察や港湾探索測量などにも使われた。キットのグレードアップに約4割の装備品をスクラッチで製作したが、加工が思うように進まず何度も作り直した。
28-35
ハンター
Hunter
1797 イギリス
1/72 マモリ社
安倍昭彦 Akihiko ABE
七十の手習いで伊東屋帆船模型教室に参加して生まれた初めて作った帆船。先生のご指導、同級生同士の切磋琢磨、そして家内の手助けもあり、皆に遅れながらも完成できた。特に外板貼りには苦労、思うように板が曲がらず、やたらにまち針で抑えた結果、板は割れるし、指にはタコができるしで大変だった。しかし完成品をなばメルト苦労も吹っ飛んで、また次に挑戦したいという気持ちが湧いてくる。
28-36
コンスティテューション
U. S. S. Constitution
1797 アメリカ
1/93 マモリ社
倉谷恭平 Kyohei KURATANI
米国海軍が建造した最初の大型フリゲート艦。1812年~15年の対英戦争で華々しい戦果をあげた。1830年には解体宣言も出されたが、一市民の書いたこの船に寄せる詩が人々の感動を呼び、現在ボストンに現役の扱いで保存されている。海に浮かんだ状態で保存されている帆走艦では最古のもの。初めての大型艦の製作なので緊張して取り組んだ。また、大砲の数も多く、その据え付け方に苦心した。現役の軍艦を無事に就航させることは難しいことです。
28-37
プリンス・ド・ヌーシャテル
Prince de Neufchatel
1812 アメリカ
1/64 モデルシップウェイ社
中山良夫 Yoshio NAKAYAMA
独立戦争間もないアメリカは、英仏戦争に中立の立場を堅持していたが、世論の高まりで1812年英国と戦争になった。本船はそのとき活躍した快速ブリガンティーンで、もともとは私掠船。船名のフランス語は、米国海軍の育成にフランスが貢献していたため命名されたという。この模型は3隻目。伊東屋の帆船模型売場でプライド・オブ・ボルティモアを買い求めに行ったが在庫がなかったので代わりに購入したもの。船体の外貼りに予想以上の時間を要した。キットの説明書は豊富な写真入りでわかりやすい。
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