第26回ザ・ロープ帆船模型展 (3/5)

Photo Gallery of the ROPE 26th Annual Ship Model Exhibition 2001


26-30

武装大型艦載艇

1803年

1/16

パナルト社

三田村勝 (会員)

 

一般的な帆船とは違ったものも手掛けてみたくてランチを選んだ。構造は簡単そうだが、外板も 3 枚張りとか、各装備品一つひとつを今まで以上に丁寧に行ったつもりなので、当初目論んだ以上に製作時間が掛かってしまった。艦載大型ボートに小型の大砲を装備することは、帆船時代を通じて各国で行われていた。戦時には本船周囲のパトロールなどのほか、奇襲作戦や上陸作戦など、結構華々しい活躍をした。



26-31

キャティ・オブ・ノーフォーク

Katy of Norfolk

アメリカ

1 / 48

モデルシップウェイ社

小野原達雄 (会員)

 

模型としては小型でシンプルであるため、単調にならぬよう何とか見せ場を作るべく留意するが、思うようにいかない。金属部品は極力木製に作り直した。最も悩んだのは船体の配色。ラッカ ー で色付けすべきが木色を活かすべきか。結局、染色しオイル仕上げとしたが、もう少し明るく派手であった方がよかったかなどと、反省しきり。



26-32

スピネル

Spinel

1809年

イギリス

1 / 48

スクラッチビルト

竹内久 (会員)

 

昨舂、 4 度目の入院・手術をした。術後、痛みが緩やかになると退届で困り、時間つぶしのためにべッドで図面を描いた。退院後、その図面で作ったのがスビネルである。英国の小型トップスル・スクーナーだが、架空の船なので自分の好きな線や面で表現した。 1 / 48 の縮尺としたので、それなりの工作精度が必要である。完成後、図面を一部手直しして姉妹艦「宝石シリ ー ズ」の図面を作った。帆船作りは面白くて、そう簡単にあの世に行くわけにはいかない。



26-33

菱垣廻船

Higaki-Kaisen

1810 年

日本

1 / 50

スクラッチビルト

今在義忠 (会員)

 

弁才船(いわゆる十石船)の模型作りは 4 作目になるが、その度に新しい資料や知識に出会うので、製作途中でやり直しを迫られたりする。使用材料は、船体は屋久杉、垣立(面の装飾的な波よけ)は桜、水押し材と舵は欅、その他一部にいちいなどを使った。菱垣廻船は、綿、米、雑貨などを積み、樽廻船(主に酒を愉送)とともに関西と江戸間の物流の主役を担った。大宿の物資が船で運ばれた。江戸期の日本の経済活動は多くの弁才船に支えられたといってもよい。

 

 



26-34

プリンス・ド・ヌフシャテル

Prince de Neufchatel

1812 年

アメリカ

モデルシップウェイ社

安藤雅浩(会員)

 

モデルシップウェイ社のキットは解説害(冊子)がよくできている。材料も吟味された木が用意され、レーザーカットされて精度も高い。しかしこのキットに限って図面がよくない。シュラウドのマスト固定位置の間違い(ロワーでなくトップに縛る)や無意味なパウスピリットのヤードなど、考証面でおかしいと思われるところが多々ある。図面以外では苦労するところのない、よいキットである。実船は 1812 年の対英戦争で活躍した私掠船。 2 本マストの快速プリガンティーンである。

 

 



26-35

エクセル・トールセン

Axel Thorsen

 

ノルウ工 ー

1 / 48

スクラッチビルト

竹内久(会員)

 

ノルウェーは1814年2月から10か月間、独立していた。その時の旗を掲げたガンボート。船首尾にカノン砲を搭載、各々船首または船尾方向に撃つことができるが、旋回し舷側方向にも撃てた。その時には舷の手摺を外す。帆装はスクーナー。バウスピリットは大砲との関係なら特殊な形式である。比較的狭くて水深の浅いバルト海では、このような小型・軽快なガンボートが多用され、小艇よく大艦を襲った。模型は昨年の米国コンべ出品を目指して作ったが入院・手術のため参加できなかった。



26-36

ビーグル

Beagle

1817 年

イギリス

1 / 64

マモリ社

奥村義也 (会員)

 

1817 年 2 本マストの英国軍スクーナーとして建造、1813 年ダーウィンが探検航海に使用するにあたりこの姿に改装された。ダーウィンは帰港後「種の起源」を発表、またその後「進化論」発表し、世界の注目を集めた。ピ ーグルは全 5 回の出動命令を受け、 1870 年その輝かしい生涯を閉じた。伊東屋の教室の教材として製作したが、キットのキール、フレーム、甲板の修正に思いのほか時間を費やした。リギングの太さなど、全体のバランスは巧く仕上がったと思う。



26-37

ラ・トルネーズ

La Toulonnaise

1823年

フランス

1/75

コ ー レル社

高橋恒夫 (会員)

 

フランス軍港として有名なツーロンで進水し、ジョルスイン提督に率いられて対スペイン海戦に参加した。ラグスルという特殊な後帆を繰り、帆船時代の後期、フランス海軍で活躍した美しい快速帆船。8門のカロネード砲を主武装とし、カルべリンという小口径の旋回砲も数門搭載していた。この美しい姿に惹かれて製作したが、キットの中身がそれにそぐわない部材であったため、製作に苦労した。



26-38

チャールズ W. モーガン

Charles W. Morgan

1841年

アメリカ

モデルシップウェイ社

田中武敏 (会員)

 

1921 年に引退するまでの80年間に37回の航海を行い、世界7つの海から鯨猟、鯨油などを水揚げして 140万ドル以上の利益を上げた。同船はコネチカット州ミスティックシーポート博物館に現存する唯一の捕鯨船として展示されている。このキットは詳細な図面がある反面、使用素材が柔らかく使いにくく克服に時間を要した。また甲板上の構造物には出来る限り凝ってみた。製作と平行して、捕鯨船の航海の様子を知ろうと、博物館発行の同



26-39

フライング・クラウド

Flying Cloud

1851年

アメリカ

1 / 96

マモリ社

永田研三 (会員)

 

ゴールドラッシュの時代、本船はニューヨーク、サンフランシスコ間の容船として活躍、同航路88日 22 時間の記録を打ちたてた。同航路の帆船は難所のホーン岬を回ることからホーンクリッパーと呼ばれたが、 1914 年パナマ運河開通によりその使命を終えた。キットの船体は不正確なため、船体の線起こしから始まった。すべてのマストにつくラットライン(縄梯子)は長く単調な作業が続いた。また船首像等キットの金属部品は使わず、 1ヶ月以上かけてほとんど自作した。



26-40

フライング・フィッシュ

Flying Fish

1860 年

アメリカ

1/50

 

コ ー レル社

ー門 龍男 (会員)

 

 

1860 年に工セックスにて建造されをフィッシングスクーナーで、グロセスタ ーの漁船の中でも高速を誇った一隻。久しぶりにキットを作ろうと思い手をつけたが、部材など気に入らめ所が多く、ブナ材を主に大半を作り直してしまった。



26-41

ブリタニア

Britannia

 

1893年

 倉谷恭平



 42-27 オランダ海軍省の造艦会議  1:33  坪井悦朗 TSUBOI Etsuro
42-27 オランダ海軍省の造艦会議  1:33  坪井悦朗 TSUBOI Etsuro