年代: 1810年
製作者: 浅川英明 Hideaki Asakawa
製作期間:1年
故竹内 久氏が設計された船であり、当時の規格には従っているが実在した船ではない。小型の割にはリギングが複雑で苦戦した。特にランニングリギングのロープの一部は「まゆ」から撚って作った。船尾の彫刻は初めての挑戦だったが、今後の課題だと思っている。
年代: 1813年
製作者: 岩波 昇 Noboru Iwanami
製作期間: 6ヶ月
アメリカ独立戦争から米英戦争の頃、バージニア・パイロット・ボートを改造した私掠船が数多く作られた。このキットはH.I.チャペルの著書の図版を基にした当時の一般的な私掠船。キットは、1994年にアメリカの船舶展示会を訪問した際、会場で購入した。ただしキットはキールとフレームのみを使い、他はほとんど自作した。マストの後傾はバージニア地方の大きな特徴。
年代: 1823年
製作者: 堀川 洌 Kiyoshi Horikawa
製作期間:1年
フランスの軍港ツーロンで進水し、対スペイン海戦に参加、以後地中海を中心に軍務に付いた。当時のスクーナーとしては小型ながら、地中海の貴婦人と呼ばれ帆船としての美しさには定評があった。キットで試作を行った上で、フランス海洋博物館の売店にて購入した詳細な図面に基づいて製作した。この結果、キット図面との違いや解釈の違いを理解でき、忠実に再現できたと思う。
年代: 1843年
製作者: 壽司範二 Noritsugu Zushi
製作期間: 3年
キットは北前船とあるだけだったので、相当する時代の実在した船名を頂戴し寳安丸とした。大海商、加賀の銭屋五兵衛の持ち船である。ここ数年和船に興味を持ち我流で作ってきたが、今回はキットを購入し製作してみた。その結果、製作を容易にするために、実物にない梁を通すとか、小部品を省略するなど、模型の作り方として参考になる点があった。
年代: 1868年
製作者: Donald C. Dressel
当会の姉妹クラブである米国SMAの会員であり、当会の会員でもあるドレッセル氏製作のニューヨーク港パイロットスクーナー。出品のため米国から郵送で届いた模型の箱を開けてびっくり、箱の中で船がひっくり返っていた。バウスプリットが船内に押し込まれロープが大きくたるんでいたが、幸い致命傷はなかった。当会の会員がこれを修理し、無事出展となった次第。やはり機内持ち込みで持参しないと危険が大きいということを再認識した。
年代: 1895年
製作者: 三田村 勝 Masaru Mitamura
製作期間:10ヶ月
カナダ、ノバスコシア生まれで船乗りの家系に育ったキャプテン スローカムは、廃船を修理し、その船で史上初の単独世界周航を果たした。彼はその航海記に各地で出会った人々や自然等をいきいきと記述し、世界中を興奮させた。我が国でも「スプレー号世界周航記」として翻訳出版されている。このキットはストックホルムで購入した。簡単そうであったが、特に索具関係の図面が大雑把で苦労した。
年代: 1932年
製作者: 古屋 白夫 Akio Furuya
製作期間: 1年1ヶ月
バーカンチン型帆船。1960年まで船員の訓練用として使用された。1961年に博物館行きとなり、夏の間だけオステンド・シップヤードで公開されている。資料は1枚の白黒写真以外全くみつからなかった。従って例えば、あるべきハズの両舷灯を追加したがその位置は不明である。またヤードのマストへの取り付け金具やリギングのターンバックル等必要と思われるものを追加・改造した。
年代: 1965年
製作者: 染谷 文男 Fumio Someya
製作期間:1年6ヶ月
船名は第二次大戦時の英国の首相に因んだもの。1964年にセール・トレーニング・アソシエーションが寄付金を集め、エジンバラ候をスポンサーとして本船の建造を実現させた。鋼製の船体を表現するために、木部の研磨、下地吹き付け、ラッカー塗装の繰り返しとなり苦労した。
年代: 1989年
製作者: 大野 弘 Hiroshi Ohno
製作期間:2年6ヶ月
ボルチモア市が建造した19世紀の美しい快速帆船ボルチモアクリッパーのレプリカ船の船体模型。1977年進水の一世がハリケーンで失われたため、同市はひとまわり大きい二世を建造した。プラモデル間隔で気が向いた時だけ作っていたら3年も経ってしまった。細かく見ると荒が目立つが、全体の雰囲気を楽しんでいるとは作者の言。